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 映画は嫌いではない。にもかかわらず映画館に行くのは年に数えるほどだから映画嫌いの輩に入れられてしまうのだろう。
マーチン・スコセッシ監督の「沈黙-Silence」は、江戸時代の長崎キリシタン弾圧をテーマにしたストーリーで深く考えさせられた。
 先日は、話題になった大森立嗣監督「日日是好日(にちにちこれこうじつ)」を観た。
原作者、森下典子氏が25年にわたって茶道教室で学んだ教訓をエッセーにまとめたものが映画となっている。
森下氏を演ずる黒木華、師匠である「武田のおばさん」役に樹木希林は、名コンビ、名演だと思った。
女優、黒木華のことは、僕はよく知らない。それだけに若い茶道教室「新参者」としてフレッシュな現代娘役にピタリに感じた。
樹木希林は、闘病の痛みを少しも感じさせないうえ、茶の道、人の道を歩いてきた茶人の風格すら漂わせていた。
かつての「時間ですよ~」の「おハマさん」が懐かしい。この映画出演が最後となったのだろうか。
今年も名女優がまた逝ってしまった。
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「日日是好日」(にちにちこれこうじつ)とは、茶の席に掛け物として使われる代表的な禅語だ。
調子に乗って「茶席の禅語」なんて読みかけたが、ただちに沈没!
主人公は、友人が就職、結婚、、、と順風満帆な人生を送っているのに対して自分は、就職も出来ずたいへん焦っていた。そしてやっと実るかと思えた恋愛でもつまずき、失意のどん底に堕ちる。
やがて、そんな時に、自分が習っている「茶」という存在が心の支えになっていることに気づかされる。
また、いつも来る筈の明日、家族と共にいるであろう明日が、突然目の前から消えた。「父の死」という別離が突然、突き付けられ、その現実を受け入れるときに、そこにも「茶」というものの存在があった。

暗い映画館で上映が終わるとパッと明かりがついた。つくばの隣街にあるイオンシネマでは、入場者5人以外ガラガラの空席だった。
映画嫌いというわけではないのだろうけど・・・(-_-;)

世の中には、『すぐわかるもの』と、『すぐにはわからないもの』の二種類がある。すぐわかるものは、一度通り過ぎればそれでいい。けれど、すぐにわからないものは、何度か行ったり来たりするうちに、後になってじわじわとわかりだし、「別もの」に変わっていく。そして、わかるたびに、自分が見ていたのは、全体の中のほんの断片にすぎなかったことに気づかされる
私たちはいつでも、過去を悔んだり、まだ来てもいない未来を思い悩んでいる。
どんなに悩んだところで、所詮、過ぎ去ってしまった日々へ駆け戻ることも、未来に先まわりして準備することも決してできないのに。
過去や未来を思う限り、安心して生きることはできない。
道は一つしかない。
今を味わうことだ。過去も未来もなく、ただこの一瞬に没頭できた時、
人間は自分がさえぎるもののない自由の中で生きていることに気づくのだ・・・。



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つくばのみかん。濃厚な味、酸味が程よく美味しい!







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# by tarutaru953 | 2018-11-20 23:41 | Comments(0)

お別れ

個展の後、久し振りの投稿となってしまった。
ひと月なんてあっという間だ。人生もまたそういうものなのか。
何もない日など無く、日替わりで色々なことが起きている。
「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、
久しくとどまりたる試しなし。」
方丈記のくだりを思い出す。

陶芸教室の古株、長老が、急死した。85歳だった。
先週の水曜日には元気でろくろの輪花大皿を仕上げていたというのに・・・
土曜日もことによれば来るかなと思っていたら来なかった。
土曜日、Kさんは、自分の体の異変を感じ、自ら救急車を呼んだようだ。
最期を悟ったのか、医師には延命治療をしないように伝えたという。
7年前に最愛の妻を亡くして毎日線香をあげ、週末には墓参していた。
子供たちはそれぞれ独立して、Kさんは、独居生活を送っていた。
明るく穏やかな人柄で地質学の権威として智と仁、兼ね備えたジェントルマンだった。
教室の生徒さんたちからも人望があった。

陶芸を通してどのくらいの人生をお付き合いさせてもらったのだろう。
日本の地質、世界の鉱物資源などが専門だったのでいろいろなことを教わった。
金砂郷に砂金取りに行ったり、那珂川で川原石を見ながら地殻変動の話、
一日中、石や土を眺めていても飽きることがない点で気が合った。
鉱物としての金について本にしたいと準備していたが、どうなったか。

数年前、動脈瘤の肥大で手術するか否か、迷っていると話をしていた
外科医は、手術を進めるが成功率は、決して高くないようだった。
後遺症で苦しんだり、寝たきりになったりするリスクは回避したいと思ったのだろう。
結果的に手術しなかったことで最後までKさんらしい生き方を全う出来たのだと思う。
生と死、死に方はまさに生き方だと考えさせられる。

生前から決めていたと思われる、戒名は「陶芸院・・・」で始まる。
心の拠り所として陶芸が大きな存在だったこと、関わった者の一人として
感謝したい。「人間を陶冶する。」モノを作ることの意味を噛みしめる。
「天国では陶芸三昧ですね!」
Kさんのご冥福をお祈りいたします。

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斎場にはKさんのスケッチ帳と作品が並べられていた
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# by tarutaru953 | 2018-10-24 14:05 | Comments(4)
仙台のfacebook友、書の大沼樵峰先生から手作りのジグソーパズルが届いた。
手紙には「組み立てると立方体になります」とあった。
なるほど何とか完成したけれど、パズルだけあってちょっと僕にも手強かった(汗)
しかも、このピース一つ一つが動物のデザインになっていて心憎い。
孫が生まれた時からの先生直々のお祝いの御申し出で、多忙を押して作ってくださったものだ。

孫は8月末で一歳の誕生日を迎えた。ゆったりした環境の中で大病もせずに日々育っている。
「昨日できなかったことが今日で来ている」
Gちゃんには少々耳が痛い言葉、昨日できたことが今日できなくなってる?
そろそろそんな年齢に差し掛かっているってか?
いずれにしても生きてることは素晴らしいものだと感じたい。
孫は、絵本が大好きで?角のところがかじられて丸まっているようだ。
娘は、本は食べるものではないと教えたいらしいが、本を取り上げれば本嫌いになるのではと迷っているようだ。

教えなくてもそのうち不味いと思うだろう?


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# by tarutaru953 | 2018-09-27 15:41 | 美術 | Comments(0)

おかりや個展終了

9月5日から10日まで銀座ギャラリーおかりやの個展が無事修了。今年の夏が終わった。
工芸ギャラリーとしては、銀座ではかなり広いスペースである。個展なので早めの制作に取り掛かったとはいえ、最後はいつものように猫の手も借りたいくらい追い込みの毎日だった。結果的にはいつもながら作り過ぎて未完成の作品も多かった。
「首尾よく」はいつも理想とするところだが、展示効果も考えながらギャラリーや自分の生活もかかっていることも考えながらのバランスが難しくもある。
4日搬入日は、折しも大型台風21号が、四国、近畿を通過、甚大な被害をもたらしたその日だった。なんと一日置いて北海道では震度7の大地震が起きた。関東地方は辛うじて難は免れたが、日本列島いつどこで何が起きても恒常化する異常気象の前になす術は無い。
会期中は、ほぼ切れ目なく来場者があり、遠くは関西、信州飯田から駆けつけてくれた人たち、教室の生徒さん、友人知人、facebook友などに感謝です。ありがとうございました。
個展は、恥を晒すところだと僕は思っていて、恥が次の制作の原動力になるのです。
そういう意味では、その恥が、どのような恥なのか。今回、少し掴めたような気がしている。
次は、公募展、企画展、個展の予定があるのでそこへ繋げていきたい。

そういえばテニスの大坂なおみ選手が、全米オープンでベテランのセリーナを破り初優勝は、快挙だった。

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# by tarutaru953 | 2018-09-20 10:24 | 陶芸 | Comments(0)

恒常化する異常気象

ブログ更新を怠ったまま数か月が経ってしまった。サボるに事欠いて時の流れは何と早いものかなどと嘆いてはいられない。
全ての予定事項は着々と迫ってくる。
国の中枢で起きていることは何とも解せないことばかりだが、今回の西日本の豪雨被害は、自然界の驚異を改めて見せつけられた思いだ。
早期の復興を祈るばかりである。



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# by tarutaru953 | 2018-07-12 19:13 | Comments(0)

贈り物

思いもかけない贈り物が届く。書家の大沼樵峰先生が、僕のために落款を作ってくださった。
大沼先生は、毎日書道展はじめ国内外の書の世界で活躍されている。コーヒーや陶磁器がお好きなようなので
ある時コーヒーカップを差し上げたので喜んでいただけたのかもしれない。海老鯛だ。
とても力強く良い出来だと拝察する。
「泰文」もう一つは「喜雨」。喜雨とは、中国の詩人、杜甫が詠んだ漢詩「春夜喜雨」に由来する季語。恵みの雨の意味である。
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# by tarutaru953 | 2018-07-12 16:26 | 美術 | Comments(0)
岡村桂三郎氏は、多摩美大の日本画教授である。芸大の4,5年後輩になるようだ。
人の出会いというものは妙なもので、点と点、線となり面ともなる。
彼のことはこれまで全く知らなかったが、銀座のギャラリーに立ち寄った際にやっていた展覧会が、奥さんの参加するグループ展だった。
たまたま居合わせた奥さんと話したら、同郷(飯田、創画会)の滝沢具幸先生が師だという。お二人の仲人でもあるようだ。
そんなこんなでご主人の展覧会が平塚美術館で開催中とのこと、大作の並ぶ展覧会なので是非にと美術館を訪ねた。
彼の展覧会をFacebookで紹介したら、NHKの番組を通して知り合いになった大田区の安久工機の田中さんから彼のことはよく知っているから今度一献やりましょうとお声がかかった。田中さんは、人工心臓なども作っている。視覚障碍者用の蝕図ペン「蜜蝋くん」の発明者である。それも銀座のギャラリーは、一年ほど前に出会った白磁作家のぐい飲みを購入して、たまたま受け取りに行った時だった。
白磁の奈良さんは、僕が若い頃、鶴川の大倉ゴルフ場の近くに住んでいた頃にすぐ裏手の寺に住み込んで陶芸をやっていたそうだ。
奇遇と言えば奇遇である。

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# by tarutaru953 | 2018-07-12 16:17 | 美術 | Comments(0)
4月21日から7月1日の会期で茨城県陶芸美術館では、フィンランド陶芸「芸術家たちのユートピア」
として1950年代から60年にかけて活躍した作家たちの作品が展示された。
久々にフレッシュな気持ちにさせられた展覧会だった。
日本のかび臭い妙に神経質な伝統の世界とは異なる自由さがあった。
おすすめの展覧会で全国数か所の会場を巡回する。
 

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マリメッコ・スピリッツと称してマリメッコが1951年に創立してそこに集まったデザイナーの、今回は3人のテキスタイルでざいんが紹介された。デザインになる前のラフスケッチが興味深かった。

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# by tarutaru953 | 2018-07-12 15:59 | 美術 | Comments(0)

研修生来訪

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花のGWが始まった。当方は、制作三昧のSILVER
Week、SWというところ。まあ、どこに出掛けても人ばかり。渋滞に巻き込まれてぐったり疲れるくらいなら
制作で疲れた方が…なんて負け惜しみを言ってみる(笑)
岡山の大学で陶芸の勉強をしている学生が一日研修に来訪した。まだ陶芸を始めて一年ということだが、活発でパワフルな若者だ。岡山から夜行バスで東京に着くとカプセルホテルに泊まって本日、つくばに来たという。
疲れも見せず陶芸家の工房見学に興味津々、僕が20代の頃、町田からつくばに移った時の話、モノづくりにとって今の厳しい時代の話などをした。
若いと言うことは何でも可能にしてしまう力を持っている。なんの保証もない世界に踏み入れる不安など微塵も感じさせないパワーを感じた。何よりも作っている時が楽しいと言い、あらゆることに貪欲である事だ。
常陸大宮の友人宅に泊まって明日、明後日は、笠間、益子を見て歩くようだ。ちょうど陶器市、火祭りと関東の窯業地は人で賑わう。
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# by tarutaru953 | 2018-05-04 13:34 | 美術 | Comments(0)

今が旬 (続)

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筍ご飯

先日、川崎の子供たちとご対面しました。すぐに打ち解けてスキンシップ。
みんな元気に育っています。
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# by tarutaru953 | 2018-04-23 16:09 | 美術 | Comments(0)

日々是好日、何もない日などない!嬉しい事も悲しいことも・・・


by tarutaru953
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